軽自動車内の19歳男女の遺体。誰にでも起こりうる事故

軽自動車内の19歳男女の遺体。誰にでも起こりうる事故
草津市の量販店の駐車場で、停車していた軽自動車の中から19歳の男女の遺体が発見されたそうです。
男女の死因は一酸化炭素中毒と判明しましたが、軽自動車内に自殺を行ったと思われる薬品や一酸化炭素中毒自殺に用いられる練炭なども発見されず、薬物や争った痕も見られず、警察の捜査員も首をかしげる事件でした。
また、設置された監視カメラの映像から、その量販店の駐車場に軽自動車が入ったのは、通報から2日前だと思われています。

死因は?

草津署がこの軽自動車の事故記録を調べると、昨年の12月に他の自動車と後部を接触する事故を起こしていました。そして車両を調べた所、車体後部のヘコミに伴うマフラーの損傷が発見されました。
この軽自動車の損傷をふまえ、草津署では実際にエンジンを掛け、死亡した二人が発見されたときと同じ状況を再現してみました。
すると、走行時には何の支障も見られませんでしたが、アイドリング状態で停車していると、車内に一酸化炭素が溜まり始めたのです。
この検証から、草津署は「整備不良によって漏れ出したマフラーからの一酸化炭素が車内に充満した事による一酸化炭素中毒」が死亡原因とみられるという見解に達しました。

一酸化炭素中毒

一酸化炭素とはどのような物なのでしょうか?
物を燃やすと通常は二酸化炭素が発生します。しかし、燃焼時に酸素が不足していたり、化石燃料(ガソリンや灯油など)を燃焼させると一酸化炭素が発生します。

この一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと非常に結びつきやすい性質を持っており、たとえば酸素に比べると200倍以上も結びつきやすいのですね。
一酸化炭素が体内に入ると、酸素よりもはるかに多くの一酸化炭素が血液中のヘモグロビンが結びつき、酸素不足に陥ります。血液中の酸素が少なくなって一酸化炭素中毒になるのです。

一酸化炭素中毒の症状

何が怖いかというと、一酸化炭素中毒はゆっくりと症状が出るため、知らないうちに死に至ってしまうケースが多いのです。
まず、軽度~中度の頭痛が起きることが多いとされています。そしてめまいや吐き気、意識障害などの症状が出始めます。
そして手足のしびれや運動障害など、次第に症状が重くなっていきます。
時間的に見ていくと、一酸化炭素の濃度にもよりますが、一酸化炭素が体内に入り始めてから1~2時間ほどで危険な状態になります

一酸化炭素の体内濃度が10%以内の場合は症状が現れることはありませんが、10%~20%になると頭痛が起きはじめ、体内濃度が50%以上になるとと錯乱や重度の運動失調に陥ります。
たとえば、自動車室内のような極度に狭い空間では、一酸化炭素濃度は簡単に上昇し、50%以上になってしまうと自覚症状はあっても身体を動かす事が出来なくなり、そのまま帰らぬ人となってしまうのです。

また、幸いに一命を取り留めても、体内の一酸化炭素濃度が高濃度になった場合は後遺症が出る場合が多いのです。
後遺症の症状としては、記憶障害や重度の運動障害、知能低下などが挙げられます。その他、数年後に突然認知症になるケースもあるそうです。

注意したいマフラーやエキパイの損傷。

自動車の車内は密閉空間だという認識がありがちですが、実は隙間だらけです。
たとえば、サイドブレーキを引いたまま走ってしまって「あれ、何か焦げ臭いニオイいがする」と言った経験はありませんか?
あれは、ブレーキシューがブレーキに押しつけられたまま、無理に走り出したためにブレーキシューとブレーキディスクやブレーキドラムとの摩擦熱によって、ブレーキシューが発熱したためによるニオイいです。騒然そのニオイは車輪の内側、ブレーキから出ている物なのですが、簡単に室内まで入ってきてしまいます。

マフラーやエキゾーストパイプが何らかの損傷を受けた場合、たとえば大きな穴が開いてしまった場合などは排気音が変化したり、背圧の低下によりエンジンのトルクが細くなってパワーの減少を感じたりしますので、原因は分からずともクルマ自体の異常は察知できます。
しかし、小さな損傷は気がつきにくく、前述の軽自動車の事件でも走行時には、マフラーから漏れ出した排気ガスは風によって流されてしまうので室内に入り込んでくることは無かったのですが、アイドリング停車中に排気ガスが室内に入り込んで来たために一酸化炭素中毒を引き起こしました
また、一酸化炭素は排気ガスに含まれる他の物質(二酸化炭素や窒素酸化物)よりも軽いため、車内に入り込みやすいのです。

やっぱり点検が大事です。メンドクサイけど。

マフラーを社外品に交換したときや、不整地を走った後などは排気ガス漏れに注意しましょう。
たとえばマフラーとエキゾーストパイプの接合部などは排気ガス漏れしやすい箇所です。もしも排気ガス漏れしている場合は、漏れている所が黒くなっていたり、煤が吹き出したような跡がある事が多いです。
また、エキゾーストパイプは錆びやすく、その錆の腐食によって穴が開きます。特に錆で弱くなった部分がある場合にオフロードや不整地を走行し、石などが跳ねて当たると簡単に穴が開いてしまいます。
特に中古車の場合は気をつけたいポイントです。

ちなみに、中古車査定に出した場合、小さな穴であれば査定士も発見出来ない場合があります。その車が買取され、中古車オークションに出品されて中古車ディーラーに落札され、どこかの中古車販売店に並んでいるかもしれませんが、恐らくマフラーの穴は修理されていないままだと思います。
ちょっと怖い話ですが、ちゃんとメンテナンスをすれば大丈夫。心配な場合は町の修理工場やオートバックスなどでも点検してくれます。
費用は1万円ほどで住む場合が多いですし、他にも不具合箇所が見つかるかもしれません。
新車ですと法定点検(12ヶ月点検など)がありますし、中古車の場合もメーカー直営の中古車販売店などで中古車を購入した場合は、定期点検のサービスがある場合もあります。
少なくとも1年に1回は、ディーラーや工場で点検をするのが良いと思います。メンドクサイですけどね。

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