燃費表示が変わるんだって、WLTPってのに。

燃費表示が変わるんだって、WLTPってのに。
最近のエコブームというか、環境問題への関心が高まってるせいもあって、自動車の売れ行きに大きく関わってくる燃費表示。

そして今年は三菱の燃費偽装問題で大揺れに揺れた自動車業界でしたね。海外ではWVも燃費偽装してたり。
このサイトでも三菱自動車の燃費偽装問題に関する話題をいくつか取り上げてきました。

この燃費表示、日本は「JC08 モード」という方式で測定した燃費データをカタログなどに表示してるのですが、このJC08モードって、あまり評判良くないんですよね。
だって、測定基準が「平坦な直線道路をエアコンつけないで走った状態」(大まかに言えば)ですから。
そんな事って、「初夏の北海道の田舎をドライブする時」くらいしか無いじゃないですか!
普通はエアコンがんがん回して、信号待ちや渋滞で頻繁にストップアンドゴーするのが当たり前。
どうしてもっと実際の走行状態に近い測定環境にしないのか?とブーイングが出ておりました。

今まで「メンドクサイから、このままJC08でお茶を濁して・・・」と思っていた国土交通省も、今年の三菱自動車の燃費偽装問題が発覚し、世間から「JC08って何かおかしくね?」という声に耐えきれなくなり、やっと重い腰を上げたようなのです。
と言うのは、何でも斜めに物事を見る私の憶測ですが、国土交通省は以前からWLTP導入を検討していたようです。

WLTPって何だよ?

そして今回発表された、2018年から採用される予定の新燃費基準「WLTP」ですが、JC08とどう違うのでしょうか?

WLTPとは、「ワールドハーモナイズド ライトビークル テスト プロシージャ(Worldwide harmonized Light vehicles Test Procedures)」の略。長いなあ!
意味は、「国際的に決められた自動車の試験基準」とでも言いましょうか。
ちなみに、日本では2018年度から導入されますが、2022年度まではJC08モードを使っても良いらしいので、それまではJC08モードとWLTPの併記されたカタログになるんでしょうなあ。

下の表を見ると、JC08とWLTPの試験内容の違いが分かります。
WLTPはClass1~Class3までの測定方法がありますが、日本はclass3bで計測します。

最高速度や平均速度など、すべてにおいてWLTPの方が数値が増していますが、特にアイドリング時間比率が29,7%から15.4%へ減っています。ほぼ半分ですよね。
JC08モードの時にアイドリングストップで燃費を稼いでいた車種は、WLTPになると相当厳しいのではないでしょうか?

JC08 WLTP(Class3a) WLTP(Class3b)
平均車速(km/h) 24.41 36.39 36.57
アイドリング時間比率(%) 29.7 15.4 15.4
コールド比率(%) 25 100 100
最高速度(km/h) 81.6 97.4 97.4
最高正加速度(km/h/s) 5.5 5.7 5.7
走行時間(s) 1204 1477 1477
総走行距離(km) 8.17 14.94 15.01

実際は、JC08とそんなに変わらない!?

国土交通省が、実際にWLTPモードで現在の車種を測定してみたところ、

「JC08モード測定と大して差が出ない車種が大半でしたっ!キリッ!

え、マジで!?

下に国土交通省が、同じ車種でWLTPモード、JC08モードで測定した時の結果を発表しているのですが、意外にも殆どの車種で大差が無かったそうです。
が、ハイブリッドカーと軽自動車の燃費がドーンと落ちたそうです。

軽乗用車やハイブリッド乗用車を除く乗用車における WLTP 燃費値と JC08 燃費値
出典:https://www.mlit.go.jp/common/001094146.pdf

恐らくアイドリングストップの影響が出やすい軽自動車と、コールドスタートが25%から100%へ増えたことにより、モーター走行で暖気が行われず、触媒の温度が上がらないためにエンジンの作動時間が増えることになったハイブリッド車の燃費が落ちたと思われます。
ですから、ハイブリッドカーやアイドリングストップ付きの軽自動車は、このWLTPが導入されると、JC08モードよりも大幅に燃費が落ちる可能性があります。
プリウスやアクアなどは、現行のままの性能でしたら確実にカタログ記載燃費が落ちるでしょう。

WLTP、どうなん?

JC08モードよりも実際の走行状態に近くなりますから、消費者にとっては良いことだと思います。
が、WLTPでもまだ、私たちが感じている燃費状態とはかけ離れている感じがするはずです。

たとえば、「交差点の多い市街地」「郊外の道路」「高速道路」などをシミュレートした環境と走行内容で、エアコンONで試験した数値とかにできないものでしょうかね?
WLTPみたいに「世界基準」にしなくても良いと思うんですよ。
日本の道路事情って独特のものがあると思うし、軽自動車なんて日本でしか走っていないんですから。

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