知っているとオモシロイ!車の構造 燃料噴射装置

燃料噴射装置

キャブレターって何だ?

燃料と空気の混ざった混合気を圧縮して急激に爆発させ、そのエネルギーを自動車の動力として引き出すのがエンジンです。
爆発の燃料となる混合気を作るためには燃料を霧化して空気と混ぜてやることが必要ですが、その燃料を霧化させる装置がキャブレターです。
キャブレターの原理は霧吹きと同じで、気流が速くなると気圧が下がるという「ベルヌーイの定理」を応用したものです。
※Wikipedia、ベルヌーイの定理の説明ページのリンクです。何が書いてあるのか、私にはサッパリ理解できません(泣)

キャブレターにはチャンバーという燃料が溜まっている小さなタンクがあり、そこから吸気管に向かって細いパイプが繋げられています。
チャンバーには大気圧がかかっていますが、吸気管にはエンジンに吸い込まれるように空気が流れており、チャンバーからのパイプ先端部分はベンチュリーと呼ばれて管の径が細くなっています。そのために吸気速度が高まり、同時に気圧はどんどん下がっていきます。この気圧の差によって、チャンバー内の燃料が吸引され、パイプを通ってベンチュリー部分で吸気管に吐き出されます。しかも気流速の速いところに吐き出されるため、微細な粒子となって霧化し、きれいな混合気となってシリンダー内へと吸入されていきます。

ベンチュリーを通過する吸気速度が速くなればなるほど、チャンバーとの気圧の差が大きくなり、その分だけ多くの燃料がベンチュリー部分に吐き出されることになります。
要は、アクセルペダルを踏みこんだら、それに比例して多くの燃料が霧となってシリンダー内部へと送り込まれるのです。
複雑な電子制御や補助装置なども必要なく、適量の燃料を混合気としてシリンダーに送り込む装置としてキャブレターはとても優れたシステムでしたが、排気ガス規制が強化されるにつれてその数値に適合できなくなり、現在では自動車用エンジンには使用されていません。

キャブレターから燃料噴射へ

キャブレターはとても効率的なシステムでしたが、更に多くに混合気をシリンダーに送り込むために新たなシステムが考案されました。
それがポンプによって燃料を送り込む燃料噴射装置(Fuell Injection System)で、一般的には略してインジェクションと呼ぶことが多いようです。
キャブレターがベンチュリー部分を通過する吸気の流速高めて負圧を発生させ、チャンバーにつながるパイプから燃料を吸い出していたのとは違い、燃料をポンプで送り出し、インジェクターと呼ばれる細いノズルから噴き出すようにしたものです。
ディーゼルエンジンでは古くから燃料噴射のシステムが採用されていました。そのため、最初はガソリンエンジンでもこのディーゼルエンジン用システムの技術が流用されていました。

点火プラグを持たないディーゼルエンジンでは、圧縮して高温となった空気に燃料を直接吹き込んで爆発させることが可能ですので、筒内噴射、いわゆる直接噴射タイプが使用されていました。

しかし、ガソリンエンジンでは、燃料を吸気マニホールドに噴射するスタイルが一般的で、燃焼室に直接噴射するディーゼルエンジン用のシステムほどには噴射の圧力を高くする必要が無いため、次第にガソリンエンジン専用に開発されたフューエルインジェクションシステムが普及していきました。
さらにその後はコンピューターが普及するにつれて、燃料の噴射量などを運転条件や気象状況などによって細かく制御することができる電子制御式フューエルインジェクションが登場レます。
また、インジェクターの位置や数、インジェクター噴射口の形状などの研究開発が進み、効率的な燃焼が可能になりました。
そしてその後、より積極的に燃焼をコントロールするために、シンリンダーの内部に直接燃料を噴射してより詳細に燃焼をコントロールできる筒内直接噴射と呼ばれるシステムが登場しました。

キャブレターとインジェクション

燃料噴射からダイレクトインジェクションへ

フューエルインジェクションが電子制御され、燃料の噴射量や噴射タイミングなどが詳細に制御できるようになりました。
ですが、燃料を噴射してから燃焼するまでには吸気管や吸気ポートを通過していく行程での混合気のコントロールや、燃焼室内部での混合気の流れはコントロールできていませんでし。
各メーカーでしのぎを削ってこの混合気のコントロールを研究しましたが、霧化した燃料のー滴ー滴までコントロールすることは不可能でした。

それを何とかコントロールできないだろうか?と開発されたシステムが燃料の直接噴射(Direct Injection)です。
最近ではターボチャージャーと組み合わせてエンジンパッケージのダウンサイジング(小型化)を行う事が大きなトレンドとなっており、直噴ターボと呼ばれることが多くなっています。
そのメカニズムの特徴としては、フューエルインジェクションのインジェクターをシリンダーヘツドに取り付けていることが最大の特徴です。
それまでのシステムでは、インジェクターが吸気管バルブの直近に取り付けられていて、そこに燃料パイプが取り付けられていましたから、スロットルバルブの周辺がゴチャゴチャせずにすっきりしていたら、そのエンジンは直接噴射だと考えて良いかと思います。

また、霧化を効率的に行うことも直接噴射の大きな特徴です。
ポート噴射では、吸気ポートに送り込まれた混合気がポートの壁にぶつかった際に、微細だった粒子がいくつか合体して大きな粒子になってしまい、燃焼に適した混合気でなくなってしまいます。
ところが、燃料をシリンダーの内部(燃焼室)に直接送り込むことで霧化された細かい粒子の混合気が効率的に送り込まれるようになるのです。
その一方で、燃料を噴射するのに非常に高い圧力を掛ける必要があるので、製造コストが掛かるという欠点があります。

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