ホイールアライメントについて

ホイールアライメント
「ホイールアライメント」って聞いたことありますか?
ちょっと車に詳しい人だったら聞いたことあると思いますし、どんな物かご存じの方も居るかと思います。

ホイールアライメントの「アライメント」とは?
直訳すると「整列」です。
ですから、ホイールアライメントとは「車輪の整列」です。
ってこれじゃ何だかよく分かりませんね。

ホイールアライメントって何だ?

ここでちょっと子供の頃を思い出してください。
男性であればきっとおもちゃのミニカーを持っていたと思います。
ウチなんか5歳のクソガキが居りますので、ミニカーが部屋の至る所に放置されております(笑)

そのミニカーですが、下から見ても、前から見ても、後ろから見ても、タイヤはボディーに対してまっすぐに取り付けられていますよね。
タイヤが傾いていたりしませんよね。
本物の車も同じで、タイヤ(ホイール)はボディや接地面に対してまっすぐに取り付けられている・・・と思って当然なのですが、実はこれが違うのです。

タイヤは、地面に対してまっすぐに取り付けられていない!

実はタイヤ(ホイール)って地面に対してまっすぐに取り付けられているわけじゃ無いんです。
ミニカーみたいに真っ直ぐじゃないんですね。
でも見た目はまっすぐになってるように見えますよね。
どんな状態かと言いますと・・・

トーイン

トーイン
こんなふうに真上から見ると「ハの字」になってるんですね。
図では分かりやすくするために極端に「ハの字」に描いていますが、実際はほんの数ミリの角度がついているだけです。
こんなに極端に「ハの字」になってるわけじゃありません。
このような真上から見たときのタイヤの「ハの字「の状態を「トーイン」と呼んでいます。

キャンバー

また、車の正面から見た時のタイヤの状態ですが、これも通常は「ハの字」になっています。
これも極端に描いています。実際には数ミリの角度です。
このように真正面から見た場合のタイヤの「ハの字」の状態を「ネガティブキャンバー」(略してネガキャンと言ったりします)と言います。
ネガティブキャンバー

キャスタ角度

そしてもうひとつ、これはタイヤの取り付け角度では無いのですが、自動車の前輪には方向を変えるためのステアリング装置が付いています。ステアリングを動かすとタイヤが軸を中心として左右に向きを変えますが、この軸の位置が進行方向に対して後ろに傾いて取り付けられています。
この角度を「キャスタ角度」と言います。
ちょっと分かりにくいので、図をご覧になってみてください。
キャスタ角度
このようにバイクのフロントフォークのように若干寝かせたような状態になってるんです。決して真っ直ぐでは無いんですね。
これ以外にも色々な角度が付いていますが、主なものは上記の3つ。
このようなタイヤの取り付け角度の事を総称して「ホイールアライメント」と呼んでいます。

何でタイヤはまっすぐに取り付けられてないのか?

私は車のタイヤってミニカーみたいに真っ直ぐに取り付けられている物だと思っていました。
「斜めに付いていたら抵抗になってしまって走りにくいのでは?」
そんなふうに思いませんか?

角度があることによる恩恵

車を運転していて交差点を左折したとします。
左折した後、いちいちハンドルを真っ直ぐの位置になるまで回さなくても、自動的に直進状態の位置まで戻ってくれますよね。
これは「キャスタ角度」があるから発生するのです。
これは言い換えれば、キャスター角度があることにより、車の直進性を与えていることになります。
ですので、多少のでこぼこ道や荒れた路面を走る場合でも、タイヤ自体が直進しようとする働きのおかげで真っ直ぐ走れるのです。
もしキャスタ角度が無く、真っ直ぐだったらハンドルは元の直進状態の位置まで戻ろうとしませんし、路面のでこぼこにハンドルが取られてとても危険です。
また、「トーイン」も似たような性質を持っており、タイヤを内側向きにすることで直進安定性を向上させています。
「キャンバ-」は車の旋回時に発生する遠心力で車体が傾いた際、タイヤの接地面を地面と密着させ、グリップを維持させる働きがあります。

鬼キャンちなみにたまーにこんな「超ネガキャン」(通称鬼キャン)のクルマを見かけますが、これはものすごいコーナリングをするからこうしているワケでは無く、完全にファッションとしてやっているだけです。つーか、なぜにここまで・・・・

簡単に狂いやすいホイールアライメント

このホイールアライメント、結構簡単に狂ってきちゃうんです。
と言うのも、私が勤めていたディーラーに車検などで入庫してくるクルマの何割かはホイールアライメントがヘンなクルマがありました。
なぜかと言うと・・・皆さん結構タイヤをぶつけちゃってるんですよね。
たとえばスーパーの駐車場。

バックで駐車スペースに入れた場合、後輪が縁石に当たったのを停車のサインとしてる人もいらっしゃるかと思いますが、ごくごく弱い当て方であれば問題ないのですが、少々強めに、しかもちょっと車体が斜めに入って、片側の後輪だけ「ドンッ」って感じで当てちゃうとアライメントが狂ってしまう恐れがあります。

もしくは、路肩に停めようとして、ちょっと目測を誤って左側の前輪を縁石に強くぶつけたとします。
すると左側の前輪だけより内側に角度が付いてしまいました。
この状態で走行すると、左の前輪だけが右側へ行こうとしますが、車自体は直進しています。
すると左前輪だけが引きずられる事になってしまい、左前輪のタイヤだけがどんどん摩耗していくことになります。また、引きずられている左前輪が抵抗になって、燃費も悪くなります。

もし、どこか一カ所だけタイヤの減りが早いという症状がある場合は、まず「ホイールアライメント」を疑ってみてください。
また、中古車の場合も注意が必要です。

ホイールアライメントの狂いは肉眼で見ても分かりませんし、専用の機器が無ければ計測できません。また、計測の際も車体を持ち上げなければならないため、割と面倒くさい作業なのです。
ホイールアライメント
通常は中古車を購入した場合には「納車整備」の中にホイールアライメントの調整も含まれていますから、調整をして引き渡してくれることがほとんどですが、「現状渡し」の中古車の場合にはホイールアライメントなどの整備を行ってくれない場合があります。
ましてや、ネットオークションの個人売買などで購入した中古車では、まず調整されていないと見るのが妥当でしょう。

こんな話をしている私も、先日自宅の車のタイヤを某タイヤ専門店で換えましたが、ホイールアライメントがかなり狂っていました。
私はタイヤやホイールをどこかへぶつけた記憶は無いのですが、恐らく原因は嫁さんの買い物時のスーパーの駐車場ではないかと。

「ホイールアライメント、ちょっとおかしいかな?」と思う方は、お近くの自動車修理工場やオートバックスなどのお店ですぐに調整して貰えますので、確認することをオススメいたします。

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