えっ!?廃車寸前の中古車がン百万円?

アフリカのハイエース
私が中古車オークション運営会社に勤めていた頃、後輩にY君というスポーツ好きの青年がおりました。
彼は大学卒業後に海外青年協力隊に入り、体育教師として主にアフリカや中東各国で暮らした経験があります。と言うか、その中古車オークション運営会社に入るまで、10年以上海外青年協力隊で活動していたそうなので、日本国内での社会人経験はまったくありませんでした。
日本で仕事をした経験がまったく無いので、一通りのビジネスマナーを教えるのにはちょっと苦労しましたが、根っからのスポーツマンですからもの凄くマジメで努力家。1年もすると皆から一目置かれる存在になっていました。

ま、彼の事はどーでもいいのですが、今回は彼が海外青年協力隊でアフリカのとある国に居たときの事。
その国はアフリカの中でも貧乏な国で、一般の人々は自家用車を持つなんて夢のまた夢。
車と言えば、タクシーとして使われている古い日本車か、乗り合いバスとして使われている、これも古いハイエースばかりだったそうです。
彼はその乗り合いバスのハイエースをよく利用していたそうなのですが、内装外装とも凄まじいボロさで「こりゃ10万キロくらいは走ってるだろうな」と思っていたそうですが、ある日、運ちゃんに走行距離を聞いたところ、「買ったときに16万キロ、それから25万キロくらい走ってるから、たぶん40万キロ以上は走ってる」と言われたそうです。
いや、40万キロって・・・地球10周分かよ!
えっ!?廃車寸前の中古車がン百万円?
アフリカにはそんなハイエースが今でもガンガン走っているのですが、彼曰く「乗り合いバスでハイエース以外の車種って滅多に見たこと無い」そうです。
それはなぜか?
アフリカで何十万キロも走っているハイエースは、日本の車検制度と関係がありました。
(実際は日産キャラバンなど、ハイエース以外ももちろん走っています)

左ハンドルじゃないとアカン!

アフリカで乗り合いバスとして入っているハイエースの中には、日本語で会社名などがそのまま書かれている車も多く見かけるそうです。
日本で中古車として売られ、アフリカに持って来られた車両という事がわかりますね。
ですがここでちょっと疑問が。

アフリカ各国はほとんどが左ハンドル。Y君が海外青年協力隊として派遣されていた国々も左ハンドルの国ばかりだったそうです。走っているハイエースももちろん左ハンドル。と言う事は、どこかで右ハンドル→左ハンドルの改造をされたんですね。アフリカ諸国は、右ハンドルの中古車は輸入禁止の国が多いことから、どこかで改造して輸入されたのだと思います。ではいったいどこで?

ハイエースは日本の右ハンドル仕様だけでなく、日本以外で左ハンドル仕様も造られています。わざわざ日本で右ハンドル車を買って左ハンドルに改造するよりも、最初から日本国外で左ハンドルのハイエースを買った方が改造費が掛からなくて良いのでは?と思いますよね。
でも、改造費を掛けてでも日本のハイエースを欲しがる理由があるのです。
この話を中古車オークションに出入りしている中古車輸出業者さんに聞いてみたところ、色々と興味深い話が聞けました。

日本で使われていた車じゃないとアカン!

それは「日本には厳しい車検制度がある」と言う事。
海外の中古車バイヤーの間では「日本で車検を通過してきた車両はメンテナンスがしっかりしていて、走行距離が多くても壊れない」という認識があるそうなのです。ですから、ハンドルの改造費を掛けてでも日本で使われていたハイエースを欲しがるそうなのです。
ですから、一昔前は「日本語の社名が入っている車」(確実に日本で使用されていた証拠になる)の方が高かったりした次期もあったそうです。
4台目ハイエース
日本では10万キロも走った中古車はほとんど値段が付きません。レアなビンテージカーならまだしも、営業車として使われていたハイエースで10万キロ走行の車両なんて数万円になれば良い方です。
ですが、海外となると話は全然違います。
特にアフリカなどの発展途上国では、車は買い替えるモノでは無く、乗りつぶすモノなのですね。ハイエースなんかですと100万キロ近くまで乗りつぶすそうです。ですから、10万や20万キロの走行距離だったらまだまだ全然使える、いや、走行距離少ねー!って感じなんだそうです。

中古ハイエースがン百万円!?

そんなアフリカ諸国で大人気のハイエースですが、日本で仕入れられたハイエースは、まずドバイやタイなどのフリーゾーン(関税がフリーな場所)で左ハンドルへの改造を行い、アフリカ諸国へ船便で輸出されます。
元の車両価格とハンドル改造代、船賃、輸入関税、シッピング代、陸送代などをトータルすると、どんなに安いハイエースでも300万円は軽く超えてしまいます。
日本で廃車寸前の、10万キロ走ったハイエースが、アフリカ諸国で300万円以上の値が付いて売られるワケです。
日本であれば、10万キロ走ったハイエースが300万円なんてあり得ない話ですが、世界にはこんな国もあるんですね。
でも、そんな値段で中古のハイエースが売れるのでしょうか?
これがバンバン売れていくそうなのです。

乗り合いバスとして使われているハイエースは、ほとんどがレンタカーで、1日いくらというカタチで持ち主にレンタル料を払っています。
そのレンタル料が、1日およそ1万円くらい。
ですから、300万円でハイエースを買っても1年もあればペイできちゃうそうなのです。

もったいないなぁ・・・

日本では車検ごとに車を買い替える人も少なくありません。車は「買い替えるモノ」で「寿命を全うするまで乗りつぶすモノ」では無いんですね。
まだまだ全然走る車でも買取価格が付かないから廃車にしたりします。また、モデルチェンジ前の古い型の車に乗っているだけで「何だか恥ずかしい」と思っちゃったりしますよね。(私もそうです)
でも、車を必需品として使っている発展途上国の人々にしてみたら、日本の中古車流通の状況はとても不思議なハナシで、まだ使える車が簡単にスクラップにされたり、タダで取引されたり、もうホントにビックリするような事なんですね。

中古車に関して、日本は本当に恵まれている国だと思います。
「こんな車、もう廃車にするしかないな・・・」とあなたが思っている車でも、世界のどこかで必要としている人が居るかもしれません。
ネットでの一括中古車査定は、発展途上国へ中古車を輸出している業者も数多く登録しています。特に、カーセンサー.netは、独自の海外輸出ルートを持つ輸出業者が多いです。
古い車や、走行距離の多い車を売る場合は、まずカーセンサー.netで査定してみることをオススメします。

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