あ、あときんそんさいくる?

アトキンソンサイクルって何だ?
最近、たまに見たり聞いたりしませんか?「アトキンソンサイクル」とか「ミラーサイクル」という言葉。

え?聞かない?

まぁ、車に興味の無い方だったらまったく聞いたことが無いかもしれません。
おそらく自動車ディーラーの若手営業マンなんかも知らないんじゃないでしょうか?
アトキンソンサイクルと言うと「ハイブリッド用のエンジン」と仰る方もいらっしゃいますが、そう言うわけじゃないようです。
アトキンソンサイクルエンジンはハイブリッド専用じゃないですし、ハイブリッドカー以外に使われている例もあります。

アトキンソンサイクル誕生の背景

通常の4サイクルガソリンエンジンは「オットーサイクル」と呼ばれています。
4サイクル、すなわち4つの動きで動力を生み出しているエンジンなのですが、この「4つのサイクル」とは、吸気、圧縮、膨張、排気の事を言いますね。
通常のオットーサイクルのエンジンは、圧縮するためにピストンが上へ向かって動く長さと、圧縮された混合器が爆発し、そのチカラで押し下げられたピストンが下に向かって動く長さは同じです。
要するに、ピストンが一番下に来ている時のシリンダーの容量が2000ccだとすると、吸い込まれる混合器も2000ccなわけです。
ここで頭の良い人が考えたわけですね、「1500cc分だけ吸い込んで圧縮して爆発させて、2000cc分の長さまでピストンを押し下げれば500cc分の燃料が節約できるじゃん!」

ですが、これってちょっと大変です。

吸気の時のピストンの動きは短く、膨張時のピストンの動きは長くと、変な動きをしなければなりません。
さあどうするか?
ちなみに考えた人は英国人エンジニア、ジェームズ・アトキンソンさんという人だそうです。
アトキンソンサイクルエンジン

ホンダのアトキンソンサイクルエンジン

この変な動きをするピストンを、ホンダが複雑な機構を介して実現させたんですね。
スゲーな、これ考えた人。
どんな動きをしているかは、下の動画を見るとよく分かります。

いやあ、スゴイですねー!
見事ですねー!

でもですね、このアトキンソンサイクル、燃料が少なくて済むのは良いのですが、こうやって実際にカタチにしてみると部品が増えた分、重くなってしまい、メンテナンスが大変で故障したときに直しにくい。また、自動車のエンジンのように頻繁に回転数を変化させるキビシイ使用環境の中では使いづらいのです。
ホンダも自動車用エンジンでは無くて、家庭向けのガス発電用エンジンとして生産しています。

じゃあ、このアトキンソンエンジンを自動車用エンジンとして使うにはどうすればいいのか!?

アトキンソンサイクルからミラーサイクルへ

アトキンソンサイクルの「ピストンの行程をを変化させる」という考えは、言い換えれば「圧縮比と膨張比を変える」ということです。
「だったら、ピストンの動く距離はそのままで吸い込む時に混合気の量を少なくするために早めに弁でフタをしちゃえばいいじゃん!」
「圧縮するときにすぐにふたを閉めないで、ふたを閉めるのを遅らせてちょっとだけ混合気を戻してから爆発させればいいじゃん!」
こう考えて考案されたのが「ミラーサイクル」です。
アメリカのラルフ・ミラーさんによって考案されました。
よくこのミラーサイクルとアトキンソンサイクルを同じように扱っていますが、厳密に言えば、ホンダのガス発電用エンジンで採用されているのがアトキンソンサイクルです。
ミラーサイクルはアトキンソンサイクルの進化版とでも言えばいいでしょうか?
ミラーサイクルの圧縮行程
このミラーサイクルを利用すれば、バルブタイミングの変更だけですから、ホンダのガス発電用エンジンのように複雑な機構を組まなくても済みます。
やったー!と思ったのですが、そんなに簡単にはいきませんでした。
普通のガソリンエンジンを改良してミラーサイクルエンジンを作った場合、高圧縮比が取り柄のミラーサイクルで使用するには、耐えられる圧縮比が低すぎるのです。
ミラーサイクルの目的は「カリカリに圧縮比を上げて爆発させた混合気のパワーをできる限り発揮させる」というのが狙いですから、エンジンそのものが耐えられる圧縮比が低いのでは意味がありません。

難しいですね。

国産初のミラーサイクルエンジン

ユーノス800国産で初めてミラーサイクルエンジンを搭載して発売されたのがマツダのユーノス800という車です。

この車に搭載されたミラーサイクルエンジンは、圧縮時にすぐに弁を閉めないで、ピストンがシリンダー内を上がり始めてから弁を閉める、所謂「後閉め」タイプでした。
圧縮開始が遅いので、燃料は節約できますがパワーが無いのです。それを補うためにこの車にはスーパーチャージャーが併用されていました。
ですが、低燃費がウリのミラーサイクルに燃費を悪化させるスーパーチャージャーを積んでるのってどうなの!?
ってことで、この車はイマイチな評価でした。

そして現在、マツダがまたまたミラーサイクルで再度新しいエンジンを開発。
それがご存じ「スカイアクティブ」ですね。
スカイアクティブは過給機などを使わず、14という高圧縮比でミラーサイクルを実現しています。
ですが、ちょっと疑問があるのです。
マツダ スカイアクティブ
14の高圧縮比を謳っていますが、常時そんな高圧縮比で走っているわけじゃありません。
どんなタイミングでこの高圧縮比を使うのかはわかりませんが、たとえばホンダのフィットは13.5、プリウスだって13ですから、そんなに差があるわけではありません。
このスカイアクティブは可変バルブタイミングと燃料の直噴化、クールドEGRの3つの技術の複合技で成り立っています。
どれも目新しい技術では無く、既存の技術を集めてブラッシュアップしたものだと思います。
要するに、ミラーサイクル自体の技術に関しては、各メーカーとも横一列だと思うんですが・・・
まぁ、この辺は素人が無い頭でテキトーに考えたこのとですのでご容赦を!

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